穴というものになんとも不思議な魅力を感じます。

幼少期に秘密基地を作ろうと皆で必死に崖に穴を掘った思い出とか、

村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」で井戸にこもるシーンの謎の高揚感だとか、

ドーナツの穴だとか。

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タイトルの「トロエル」は、小さなスコップのことです。​

がりがりと引っ掻くように穴を掘ろうと思います。

もう素手で掘ってるんじゃないかって位に土は爪の間に挟まり、

先は硬い地層に来たら曲がってしまいそうな程に頼りないトロエル。

もうなんか楽しいんだか悲しいんだか分からないけど

とにかく掘らなきゃいけない気がして

ひたすら掘る。

穴。

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