ハーゲンダッツ

アイスが食べたくてスーパーのアイス売り場にいく。

安い箱アイスを買うつもりだったが、端っこの冷凍庫に198円で売られているハーゲンダッツを見つけた。売り場はスカスカになっていた。

何が残っているのか覗き込んでみると奥にマカデミアナッツが数個残っているのを見つける、大好きなやつだ。ドアを開けてお奥まで手を伸ばす。

数年ぶりにハーゲンダッツを買う。

夜、晩酌後に冷凍庫に入れていたハーゲンダッツを取り出す。

紙製の容器の部分が力を入れるとむにょんとなった、これは柔らかすぎる、冷凍庫の奥に置き直しもう少し待つことにする。

少し経ってからもう一度出してみると、さっきより硬くなっていたのでよし。食べることにする。

プラスチックの蓋を開けてからフィルムの蓋をぴりりと開けて、小さいスプーンで口に運ぶ。

口に入れた瞬間、内側に篭っていた全身の視界が毛穴が開く。「わ〜〜〜〜〜美味〜〜〜〜」

なんとなくずっとモヤがかかっていたような憂鬱な気持ちが吹き飛んで、美味しさにこの瞬間が占領される。美味しさしかない瞬間になる。

こんなに美味しかったっけ。美味しいってすごい。

一口一口が、美味しい。何度も驚く。何度も美味しいに出会う。

美味しいものって、すごい。すごい。

でも毎日食べるとそれは違うことになってしまうんだろう。

この美味しさの驚きには久しぶりというのが重要で、忘れさせる時間が必要だ、多分。


あのアイスコーナーの奥にハーゲンダッツがあることを、忘れないと。

またこの幸せを、美味しいに支配される瞬間を味わうために。

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